コト|2023/08/28
みなさん、“ラン活”という言葉をご存じでしょうか?
ランドセルを選んで購入する一連の活動のことで、各メーカーの特長やデザインを比較検討したり、人気のランドセルをいち早く予約したりといった動きが見られます。
ランドセルの色も年々多彩になっており、ランドセル工業会の調査によると、女児の人気カラー1位が、2019年、2020年の「赤(レッド)」から、2021年は「紫/薄紫(スミレ、ラベンダー等)」に変わったのだとか。
購入したランドセルの色(上位5項目)
<出典>一般社団法人 日本鞄協会 ランドセル工業会
「ランドセル購入に関する調査 2021年」(全体n=1,500)
http://www.randoseru.gr.jp/graph/
この調査を受けて報道されたニュースの中には、「“アナ雪”効果か?」としているメディアもありました。
「ランドセルと言えば、赤か黒」なんて、はるか昔の話になったんですね。
◇・◇・◇・◇
一方、私が娘のランドセルを買ったのは9年前の2012年。当時、“ラン活”という言葉はあまり一般的ではなく、周りでもあっさり決めていた印象があります。
とはいえ、初めての経験なのでご近所の先輩ママに聞いたところ、彼女の意見と、彼女が百貨店の販売員さんや周りの友だちから聞いた話をしてくれました。それらを総合すると、
・有名ランドセルメーカーのものなら背負いごこちもよくて、高学年になってもきれいだし、
機能性、品質面でとにかく安心
・女の子は好みがあるので、ある程度本人に選ばせた方がよい
という2点で、私もいたって共感できる内容でした。
そこで、さっそく娘と百貨店に行き、娘の「これがいいー!」という意見で即決。
有名メーカーのもので安心感もあり、特に熱心な比較検討もせず、すんなり決まりました。
もともと、「親の好みを押し付けず、できるだけ自分の行動や買い物は自分で決めさせる」という方針で、本人も自分で決めることに慣れていましたし、ずっと気に入って使ってくれればそれでよし。
比較的シンプルなランドセルだったので、私も賛成で何も問題なし!
だったはずなのですが、なんと時を経て、先日中学生になった娘と話していて驚きの事実が発覚したんです。
それが、まさにランドセルの色。
娘が選んだのは、水色。当時は新入学へのワクワク感、大好きな色のランドセルを選べたウキウキ感があふれ出て幸せいっぱいに見えたのですが…。
本人いわく、「赤かピンクにすればよかったー。それか服に合うキャメル。小3ぐらいから『なんで水色にしたんやろ』と思いながら我慢して使ってた」と…。
水色のランドセルの子は一定の割合でいましたし、気に入って使っていると信じていたので、なかなかショッキングな事実でした。
ふりかえってみると問題点は、
①「女児のランドセルと言えば歴史的に赤系」という情報を娘が意識できていなかった
②入学する学校でどんなカラーのランドセルが多いかを通学路などで確認していなかった(地域によって傾向が異なる)
③「水色が好き」は一時的なものだった
④性格的に、人と違うものを持って目立つよりは、多数派あるいは歴史的に基本のカラーとなっているものを持つ方が落ち着く傾向があった(自分の好みで即決できる自主性とは、また別問題)
というわけで、早生まれの娘は購入時まだ5歳。
もう少し必要な情報をインプットして、相談してから決めてやればよかったなと反省するとともに、最後の砦が販売員さんだったのかなという思いも残ります。
色選びについて店頭で会話ができていれば、違っていたのかなと。
今は、「ランドセルと言えばこの色!」という基準カラーがなくなりつつあり、人気カラーも変化・分散していく状況で、色選びはどんどん自由になっていると思われます。
自由だから悩まなくてもいいのか。だからこそ、アドバイスは難しいのか。
冒頭の調査によると、購入ランドセルの決定者の大多数は本人(77.2%)。
購入ランドセルの決定者
ランドセルは思い出消費と言われますが、それ以上に、ほとんどの子どもにとってはじめて自分で選ぶ高額商品であり、6年間毎日使う必須アイテム。
色やデザインだけでなく、機能面での特長も各社さまざまに打ち出しています。
5~6歳の子どもが自分で決めた満足感を残しながら、「売れればよい」ではなく、6年間のお気に入りを選べるようにスムーズにリードしていく。これって、実はかなり高度な接客技術が必要なのでは?と今さらながら実感した次第でした。
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