日本男性の20人に1人、女性の500人に1人。

この数字が何を意味するかご存じでしょうか。

印刷業などモノづくりに携わっている方なら「日本男性の20人に1」くらいでピンときそうですが、これは色弱の方の人数を意味しています。

色弱者は日本全体で300万人以上もおられるそう。

※色弱者とは、NPO法人CUDOが提唱する呼称（色覚異常・色盲・色弱・色覚障害・色覚特性とも称されます）

色弱の方の見え方は、街中にある看板や商品パッケージはもちろん、洋服やスマホの中の世界まで違います。

私たちが色弱者（P型強度とD型強度）の方の見え方を確認する際は、『バリアントール』という模擬フィルタを使っています。

とはいえ、いつも見ているのはデザインされたものが見えづらくないかという点。

外の景色はどんな風に見えるんだろう…？と撮影現場で試してみました。

レンズの反射がすごい、コレが色弱模擬フィルタの『バリアントール』。

プランターの草花。ピンクの花、赤紫の花、オレンジの葉が春っぽくて可愛らしい！

『バリアントール』を越しに見た草花は。。。

『バリアントール』を越しに見た草花は、さっきまで見ていた色とは全然別の色に！

ピンク色がくすんだ白っぽい色になり、赤紫はほぼ黒、オレンジは黄緑色に。

緑もちょっと濃くなった？

プランターの草花は、まるで家庭菜園の野菜のよう。

春先の強い日差しが反射するためか、緑がチカチカして見えて、なぜか迫ってくるような圧も感じます。

撮影に同行したメンバーも「草花が野菜に見える！」と、『バリアントール』越しの景色に驚きを隠せない様子。

知識として知っているのと実際に体験するのでは、こんなにも違うのかと改めて感じました。

ちなみに、プランターが少し高い位置にあるのは、車椅子の方が花を植えたりなどして植物に親しめるように設置したものなんだそう。

立ったり座ったりがツライご高齢の方にも良さそうだし、梅小路公園の皆さんのやさしさを感じた瞬間でもありました。

色弱やバリアントールについて詳しくお知りになりたい方は、大平印刷のWebサイトにどうぞ。

▼色弱者の遺伝の仕組みについて

https://www.taihei.co.jp/column/2887/

▼色弱模擬フィルタ「バリアントール」について

https://www.taihei.co.jp/column/2889/

▼カラーユニバーサルデザイン（CUD）の取り組み事例

https://www.taihei.co.jp/column/2885/