多様化する結婚観と、今どきの婚礼のカタチ

コト|2018/02/02

エリコ

“標準的”な家族って?

 

やや唐突だが、総務省の家計調査などで使われる「標準世帯」ということばをご存じだろうか。

 

総務省統計局の用語説明には「夫婦と子供2人の4人で構成される世帯のうち、有業者が世帯主1人だけの世帯」とある。

 

この「標準世帯」、さらに踏み込むと「世帯唯一の就業者は夫で一生サラリーマン。妻は一生専業主婦。子供は二人で離婚しない」ということまで定められていて、現在まで変更はない。

 

時代錯誤すぎてくらくらするが、こうした家族構成、設定が主流であった時代は確かにあった。

 

 

 

多様化する“女のシアワセ”

 

以下、あくまで私見である。

 

この「標準世帯」の定義された時代と重なるとも思うが、“女のシアワセ”と言えば、「結婚すること」だった時代が確かにあった。

でも今は生涯未婚率の上昇にも表れているように、「結婚って何だか人気ない」というのが私の印象。

 

雇用の不安定化や低所得化、出会いの場の減少など結婚しない(できない)理由はさまざまだが、個人的には“ひとり”の快適さに慣れてしまうと、なかなか踏み切れるものでもないのでは? と感じている。

 

 

 

「結婚しない」と「結婚式をしない」は別のもの!?

 

一方、「結婚式」はどうなのだろう。結婚率低下に影響されて、挙式する人も減っているのだろうか。

 

そう思って『ゼクシィ』を手に取ると、まるで辞書のような厚み! 費用、衣装、演出、挙式後の感想から新婚生活まで網羅され、痒いところに手が届くとは正にこのことだ。

これはいったいどういうことなのか。結婚が今も“女のシアワセ”なのかの議論は一旦置くとして、今の結婚“式”事情が気になった。そこでスタイリッシュな婚礼を全国展開している、モノリスのマネージャー・野阪沙恵子さんに伺った。

 

 

 

 

“お披露目の場”から“感謝を伝える場”に

 

「まだまだ結婚式をやるのは当然と思っていらっしゃる方も多いんですよ」と野阪さん。結婚式もイマイチかと思っていたので意外な感じがした。ただし「最近の婚礼は、“お披露目する”というより、“感謝を伝える場”と考える方が多くなっていると感じています」とのこと。

 

働く女性の増加により、結婚式を会える頻度が減った友人や、大切な人たちに集ってもらう機会と捉えている方も多いそうだ。「新郎新婦は自分たちのことより、まずゲストに喜んでもらい、楽しんでもらいたい、ということを一番に仰いますね」

 

ゲストのおもてなしに心を砕くのが最近の新郎新婦。なかでも“歓談”に力を入れるカップルが多いとのこと。“歓談”とは、新郎新婦とゲストが話をしたり一緒に写真を撮ったりする時間のことで、ゲスト一人ひとりとしっかり時間が持てるため人気となっている。

 

「自分たちを見てもらうというより、自己満足にならない演出を心がけようとされますね」

 

自分らしい演出を追求する人は多く、「インスタグラムが強力な情報源です」と野阪さんは話す。

 

 

 

“自分たちらしく”感謝を伝えること

 

 

挙式までには多くのことを決めなくてはならないが、野阪さんたちも「打ち合わせが“交渉”という印象にならないよう配慮し、式当日だけでなく準備期間も素敵な思い出となるよう」心がけているとのこと。

 

あたたかいスタッフに支えられ、これまでの人生にかかわりのあった人たちに“感謝”を伝えようとする新郎新婦。結婚だけが“女のシアワセ”とは言い切れない今日。

 

けれど時間をかけて準備した場所で、かけがえのない人々と「おめでとう」や「ありがとう」を交わせる時間を共有できることは、やはり幸せに違いないと思う。

 

株式会社ノバレーゼ / http://www.novarese.co.jp

 

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