紙と向き合い、お酒のラベルとしての適性を見極める
今回は、私が手掛けるさまざまな包装資材の中でも、「宝酒造グループならでは!」のアイテム、お酒のラベルについてご紹介していきましょう。
お酒の新発売やリニューアルの際には、必ず新しくデザインされるラベル。
みなさんの中にも、「ラベルに魅せられて、思わず手に取ったことがある」「いつも飲むお酒のラベルには親しみを感じる」という方がおられるのではないでしょうか?
小さなラベルの中に、そのお酒の味わいや世界観が豊かに表現されているわけですね。
そこで、グラフィックのデザイン要素とともに、重要な役割を果たすのが“紙”です。
紙が持つ、表面の凹凸や、手触り感、光沢の度合いなど、さまざまな特徴が、ラベルに深い奥行きをもたらします。
例えば、人気の全量芋焼酎「一刻者」のラベルには、和紙素材が使われています。しかも、あえて裏面を使用することで、独特の風合いを醸し出しているのです。
そして、紙には多様な種類があり、それぞれに性質が異なります。
印刷・加工を行うためには、まずは候補となっている紙の「ラベルとしての適性」を検証することが大前提となります。
しかし、質感のある紙は、印刷はもちろん、箔押しやエンボスなどの加工が難しいことがあります。
また、印刷後にカールしてしまわないかなども慎重に検証していきます。
さまざまな方法を試し、コスト試算も行いながら、ベストの印刷・加工方法を探っていく中で、ラベルとしての機能や品質を確保していきます。
今後も、容包品のプロフェッショナルとして、さまざまな紙の質感を生かしたラベルを通して、お酒の魅力を最大限に伝えていきたいですね。
みなさんもお店に行かれたら、ぜひ、お酒のラベルに使われている“紙”に注目してみてください!