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壁を乗り越え広がる、友禅印刷の可能性

2018年10月26日

大平印刷では、これまで試行錯誤を重ね、多様な材料による友禅印刷に成功してきました。

現在、この技術を応用して、各お取引先さまに喜んでいただけるオリジナルな製品づくりを進めていますが、製品化においても、また多くの壁を乗り越える必要があります。

 

今回は、ある製品を通して、その取り組みの一部をご紹介します。

こちらが、今回取り上げる「屏風風カレンダー」です。
一つが、金色の金属粉・防虫材料を混ぜ込んだ2種のインキで友禅印刷を施し、煌びやかな金の意匠に防虫機能を加えています。  

もう一つが、抹茶を混ぜ込んだインキで、抹茶の持つ色合いと香り、抗菌機能を再現しています。  

さらに、この「屏風風カレンダー」は、繊細なデザインを高い精度で再現することが求められていました。そのためには、友禅印刷とカラー印刷の複合が必須。ここに大きな壁が立ちはだかっていたのです。  

カラー印刷については、まず実績のあったレーザーカラープリンターで試みましたが、友禅印刷後の用紙の波打ちや粘着性による詰まりが発生。

さらに、カラー印刷を施す箇所に白のトナーを引いて下地を作る際に、版ズレ回避のため、白プリントとカラープリントを同時に行うと「鮮やかな色の再現」に限界が出てしまう。

一方、白とカラーを分けてプリントすると「見当精度」が落ちてしまう(版ズレ)といった具合でした。

テストを繰り返し両者のレベルは向上できたものの、最後のところでは微細な見当精度は犠牲にして色の再現を優先せざるを得ませんでした。  

そうして一旦は妥協したものの、「本当にこれでいいのか?」と自問自答した時に、どうしても納得がいきませんでした。  

やはり、オフセット印刷との複合に挑戦するしかない!  

機能材料の付着など印刷機械内部への負担のリスクから見送ってきましたが、オフセット印刷なら、高精細で鮮明な印刷表現ができ、コスト面でもメリットがあります。  

周囲の賛同も得て、オフセット印刷の試行錯誤が始まりました。  

友禅印刷を施した際に、「今回の材料なら、オフセットでいけるかもしれない」という思いはあったものの、またもや「用紙が通らない」「印刷によりシワが発生する」など、当初はほぼ製品にならない状態に…。  

その後、用紙の平滑性改良、友禅印刷後の断裁方法改善などを粘り強く重ね、最終的に、ようやく80%程度までシワなしで印刷できるところまでこぎつけました。
見当精度の問題も解決され、色再現性の精度も向上。 なんとか私自身納得のいく製品を作り上げることができました。  

社内外の多くの方による協力あっての成果であり、感謝、感謝、感謝の想いです。  
今後は、さらに歩留り改善に向けた取組みと、新たな製品開発に挑んでいきたいと考えています。

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